出張の日当はいくらが相場?財務省調査の国内平均2,621円と海外は5,441円、非課税になる3つの条件と旅費規程で決めておくこと

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出張が決まったとき、「日当っていくらもらえるの?」「ほかの会社はどれくらい出しているの?」と気になる方は多いと思います。会社の規程を作る側に立つと、「いくらまでなら税金がかからないのか」も悩ましいところですよね。

この記事では、財務省が公表した民間企業の旅費規程アンケートの数字を中心に、出張の日当の相場と、日当が非課税として扱われるための条件を整理しました。国家公務員の旅費制度が2025年4月に変わり、「日当」という名前がなくなった話もあわせて紹介します。法律に「この金額までなら非課税」という上限はないので、数字はあくまで判断の材料として読んでみてくださいね。

目次

出張の日当の相場は、国内なら1日2,000円台が中心

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出張の日当の相場を知りたいとき、いちばん頼りになるのが国の調査です。個人ブログや求人の口コミには「うちは5,000円」「出ない会社もある」といった声がたくさんありますが、会社によって条件がばらばらなので、そのまま比べるのは難しいんです。ここでは、財務省の調査で分かる国内・海外の日当の水準と、宿泊料や食事代の扱いを順に見ていきます。

財務省の調査で見える、国内出張の日当

財務省は2024年6月に「民間企業における出張旅費規程等に関するアンケート 報告書」を公表しています。旅費規程を持つ上場企業3,000社を対象に、2023年6月から7月にかけて行われた調査で、有効回答は551社でした。国が民間の旅費の実態を調べたものなので、相場を考えるときの出発点として使いやすい資料です。

この調査で、国内出張の日当を支給している487社の数字を見ると、支給額の平均は2,621円でした。会社ごとに一番低い区分の金額を平均すると1,780円、一番高い区分の金額を平均すると3,786円です。つまり、一般社員向けの区分が2,000円前後、役職が上がると3,000円台から5,000円近くまで上がっていく、という会社が多いイメージになります。

平均額の分布を見ると、「2,000〜2,499円」が25.1%と4社に1社を占めていて、いちばん多い価格帯でした。一方で、一番高い区分が「5,000〜9,999円」という会社も15.0%あります。役員クラスの区分を厚めにしている会社もある、ということですね。

気をつけたいのは、回答しているのが上場企業だという点です。中小企業や個人事業では、これより低い金額にしているところも、日当そのものを設けていないところもあります。税理士事務所の解説記事には、中小企業の目安として「宿泊ありの一般社員で1日1,000〜3,000円」といった幅を示しているものもありましたが、これは調査ではなく事務所としての目安です。自分の会社の金額と比べるときは、「上場企業の平均はこのあたり」という物差しの1つとして見ておくと安心です。

区分の付け方にも、この調査ならではの数字があります。日当を支給している487社の区分の数は、役職によるものが平均2.91区分、距離や宿泊などその他の条件によるものが平均1.86区分でした。役職で3つ前後、条件で2つ前後に分けて金額表を作っている会社が平均的な姿だと言えます。日当の水準だけでなく、表の「細かさ」も、自社の規程を見直すときの参考になりますよ。

海外出張の日当と、宿泊料・食事代の決め方

海外出張になると、日当の金額はぐっと上がります。同じ調査では、海外出張の日当を「定額で支給する」会社が81.5%で、「支給しない」会社は11.3%でした。定額で支給している会社の平均は5,441円で、一番低い区分の平均が4,256円、一番高い区分の平均が7,041円です。ドル建てで決めている会社も2割ほどあり、その場合の平均は52ドルでした。

国内出張の日当より2倍ほど高いのは、現地での食事や移動、通信など、細かな出費が増えやすいからだと考えられます。地域によっても差があり、経費精算サービスの解説記事では、同じ調査をもとにアジアと北米で1,000円以上の開きがあることが紹介されていました。

日当とは別に、宿泊料と食事代の扱いも会社ごとに違います。国内の宿泊料は「上限付きの実費支給」が43.7%でいちばん多く、「定額支給」が28.9%、「実費支給」が24.0%でした。ホテル代は時期や地域で大きく変わるので、上限を決めたうえで実際に払った額を精算する方式が主流になっている、ということです。

食事代については、国内出張では朝食・昼食・夕食のどれも「支給しない」会社が9割前後でした。食事代を別に払うのではなく、日当の中でまかなってもらう考え方の会社が多いと読めます。出張先でちょっと良いお店に入ると、日当だけでは足りなくなることもあるので、そのあたりは自分で調整するつもりでいると気持ちが楽ですよ。

海外の宿泊料は、国内とは支給方法の傾向が逆になります。同じ調査で海外の宿泊料を「実費支給」とする会社は53.4%と半数を超え、「上限付き実費支給」は26.0%、「定額支給」は12.7%でした。金額を決めている会社の平均は、定額または上限を設けている会社で19,355円、上限付き実費の会社で17,634円です。地域別では、円建てで見るとアジアがいちばん低く(定額+上限の会社で18,042円)、欧州は24,778円と高めでした。ちなみに国内の宿泊料は、定額または上限を設けている会社の平均が10,672円、上限付き実費の会社では11,304円です。海外出張の食事代も、「支給しない」が81.1%と8割を超えていました。

日当を出すかどうか、会社はどんな基準で決めている?

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同じ「出張」でも、日帰りで隣の市へ行くのと、新幹線で泊まりがけで行くのとでは、かかる負担がまったく違いますよね。そのため、多くの会社は距離や宿泊の有無で日当を出すかどうかを分けています。ここでは、民間企業の支給要件と、2025年4月に大きく変わった国家公務員の旅費制度を見ていきます。

距離・宿泊の有無・役職で区分する会社が多い

財務省の調査で、国内出張の日当を支給する条件をたずねた質問(複数回答)では、「往復の行程(距離)で判断している」が49.4%、「宿泊の有無で判断している」が44.8%でした。所要時間で判断する会社は20.9%、出張先の地域で判断する会社は6.4%です。「日当は支給しない」と答えた会社も11.6%ありました。

距離の基準について、法律で「何km以上が出張」と決まっているわけではありません。税理士事務所の解説でも、「片道100km以上」のような基準は一つの例にすぎず、何kmから出張扱いにするかは会社が旅費規程で決めるものだと説明されています。同じ県内の移動でも、会社によっては出張になり、別の会社では外出扱いになることがあるわけです。

金額の区分の付け方も見てみましょう。役職による区分は「1区分(全員同じ額)」が31.6%でいちばん多く、2区分が16.8%、3区分が17.5%でした。1〜3区分までで7割近くを占めています。役職ごとに細かく段階を作るより、シンプルな区分にしている会社が多いことが読み取れますね。

これから日当の金額を決める立場の方は、「距離か宿泊のどちらで分けるか」「役職の区分をいくつにするか」を先に決めると、金額を考えやすくなります。たとえば、日帰りは片道の距離で、泊まりは一泊ごとに支給する、という組み合わせにしている会社もあります。出張する側の方は、自分の会社の規程で日帰りに日当が出るのかどうかを、出発前に一度見ておくと精算のときに迷わずにすみますね。

役職以外の条件による区分は、「1区分(区分なし)」が53.4%と半数を超え、「2区分」が25.5%、「3区分」が11.3%でした。距離や宿泊で日当を出すかどうかは決めていても、出すと決めた後の金額は1本にしている会社が多い、ということです。条件でも金額を変えている会社の例として、調査には区分が増えるほど金額が上がっていく表も載っていましたが、回答社の少ない区分もあり、財務省も「参考程度」と注意書きをしていました。

国家公務員の「日当」は、2025年4月から宿泊手当2,400円に

日当の金額を考えるとき、国家公務員の旅費制度が参考にされることがあります。その国の制度が、2025年(令和7年)4月1日に約70年ぶりに大きく改正されました。財務省の広報誌「ファイナンス」の解説によると、それまでの「日当」は内容を見直して「宿泊手当」に、定額だった「宿泊料」は上限付きの実費支給の「宿泊費」に変わっています。

新しい宿泊手当は、宿泊を伴う出張で必要になる細かな出費(夕食・朝食代のかかり増しを含む)に充てるためのもので、職階による区分をなくして定額にしました。金額は民間企業の支給水準などを参考に設定した、と説明されています。国内出張では、一夜につき2,400円です(国家公務員等の旅費支給規程)。

宿泊費に食事が含まれているときは、二重払いにならないよう減額されます。税理士事務所の解説によると、朝食か夕食のどちらか一方を含む場合は3分の2の1,600円、両方を含む場合は3分の1の800円です。出張中に自宅へ泊まる場合は、細かな出費が発生しないと考えられるため、宿泊手当はまったく支給されません。日帰り出張には宿泊手当がない、という点も大きな変化です。

あわせて宿泊費も、都道府県ごとに職階に応じた「宿泊費基準額」を上限にした実費支給に変わりました。税理士事務所の解説では、例として東京都の一般的な職員(職務の級が十級以下)は一夜21,000円と紹介されています。ホテル代の上限を決めるときの物差しとして、民間の規程見直しでも参照されることがありそうです。

ここで勘違いしやすいのが、「2,400円以下なら民間でも非課税」という読み方です。国の制度は国家公務員向けのもので、民間企業の日当の上限を決めたものではありません。税理士事務所の解説でも、「国の額より高ければすぐ否認される」「2,400円までなら絶対に安全」とは言えない、と注意されていました。民間企業の日当が非課税になるかどうかは、次の章の考え方で判断されます。

出張の日当が非課税になる3つの条件

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出張の日当は、条件を満たせば給与とは別扱いになり、受け取った人に所得税がかかりません。会社にとっても経費になるので、旅費規程の整備が節税策として紹介されることもあります。ただ、その分ルールもはっきりしていて、どんな払い方でも非課税になるわけではないんです。ここでは、国税庁の通達に書かれた考え方を、3つの条件に分けて整理しました。

条件1:旅費規程の基準どおりに出張へ払う

所得税法では、仕事で出張した人に対して、その旅行に必要な費用に充てるために支給する金品のうち、「通常必要であると認められるもの」は非課税と定めています。所得税基本通達9-3は、その範囲を、旅行の目的、目的地、行路や期間の長さ、宿泊の要否、旅行者の職務内容や地位などからみて、通常必要な費用に充てられる範囲内のもの、と説明しています。

つまり大前提は、「実際に出張があって、その出張の内容に見合った額を払っている」ことです。そのために欠かせないのが旅費規程です。税理士事務所のQ&Aでも、旅費規程がない状態で払った日当は、給与として源泉徴収の対象になると説明されていました。口約束や慣習で払っている場合は、まず規程を文書にするところから始める必要があります。

規程に書いておきたい項目としては、出張の定義(日帰り・宿泊、国内・海外の区分)、交通費の基準、宿泊費の上限や精算方法、役職別・区分別の日当の額、出張報告書の提出、精算の手続きなどが挙げられていました。書いてあるだけで実際の運用が違っていると意味がないので、規程どおりに支給していることを示す記録も大切です。

記録として残しておきたいのは、出張命令書や出張報告書、スケジュール、交通機関の利用履歴、宿泊の領収書といったものです。社長一人の会社でも旅費規程を作って日当を払うことはできますが、税務調査では「本当に出張していたか」が確かめられます。出張の実態を説明できる書類をそろえておくと安心です。

非課税の根拠になっているのは、所得税法第9条第1項第4号です。ここでは、給与所得者が勤務する場所を離れて職務を遂行するための旅行などに必要な費用として支給される金品で、その旅行について通常必要であると認められるものを、非課税所得としています。「出張の費用を埋め合わせるお金だから税金がかからない」という考え方なので、出張がない月にも払われるお金や、実際の費用と比べて明らかに多いお金は、この枠から外れることになります。

条件2と3:社内のバランスと、同業・同規模の会社との比較

通達9-3では、通常必要な範囲かどうかを判断するときに勘案する事項として、2つが挙げられています。1つ目は、その支給額が、役員と使用人のすべてを通じて適正なバランスが保たれている基準で計算されているかどうか。2つ目は、同じ業種・同じ規模のほかの会社が一般的に支給している金額に照らして相当かどうかです。

1つ目の社内バランスで問題になりやすいのは、役員だけ極端に高い日当を設定しているケースです。役職に応じて段階的に上がるのは自然ですが、社員が2,000円なのに社長だけ1万円以上、という設計は説明が難しくなります。役員だけに適用される規程も、否認されやすい形として注意されていました。

2つ目の同業他社との比較で役に立つのが、前の章で紹介した財務省の調査です。ただし、調査の回答は上場企業なので、小さな会社がそのまま平均値を使えば安心、というわけでもありません。税務の解説記事でも、法令や通達に「2,000円」「3,000円」「5,000円」といった一律の非課税限度額はなく、「3,000円なら必ず非課税」とも「5,000円を超えたら必ず給与」とも言えない、と書かれていました。

金額を決めるときは、業界や規模が近い会社の水準、出張先の物価、移動時間の長さなどをふまえて、「なぜこの金額にしたのか」を説明できるようにしておくのがいちばんの備えです。迷う場合は、顧問の税理士や税務署に相談してから規程に書き込むと確実ですね。

財務省の調査の役職区分別の金額を見ると、目安が立てやすくなります。役職を3区分にしている会社の日当の平均は、下の区分から1,851円、2,641円、4,206円でした。いちばん上の区分でも、一番下の区分の2倍強に収まっていることになります。もちろんこれは上場企業の平均ですが、社長の日当が社員の何倍にもなっているような設計なら、この数字と比べて理由を説明できるかを一度考えてみるとよいでしょう。

毎月定額や近所の外出への支給は給与扱いになりやすい

反対に、非課税として認められにくいのがどんな払い方かも知っておきましょう。税理士事務所の解説では、出張の有無や日数と関係なく毎月同じ額を「出張手当」として払う、近所への外出にも日当を出す、金額が著しく高い、といった場合は、通常必要な範囲を超える部分が給与として課税されると説明されていました。

X(旧Twitter)でも、税金の解説をしているアカウントが「毎月一律の出張手当が課税される理由」を取り上げていました。給与明細を見て、出張手当の欄が課税対象になっていて驚いた、という人もいるようです。名前が「出張手当」でも、実際の出張と結びついていなければ、税法上はお給料と同じ扱いになってしまうわけですね。

課税される場合は源泉徴収の対象になり、役員の場合は法人税の計算で損金にできないこともあると解説されていました。会社にとっては、節税のつもりがかえって負担になるおそれがあります。

もう一つ、消費税の扱いも押さえておきたいところです。国税庁のタックスアンサー(No.6459)によると、国内出張で支給した旅費・宿泊費・日当のうち通常必要な部分は課税仕入れになり、一定の事項を書いた帳簿を保存するだけで仕入税額控除ができます。インボイス制度のQ&A(問107)では、この「通常必要な部分」は所得税の通達9-3で判定するとされていて、所得税が非課税になる範囲と同じだと分かります。一方、海外出張の旅費や日当は原則として課税仕入れになりません。国内分と海外分を同じように処理していると申告のときに直すことになるので、分けて記帳しておくと安心です。

社会保険料の面でも差が出ます。日本年金機構の考え方では、実際の出張にかかった費用を埋め合わせる出張旅費は、健康保険や厚生年金の保険料を決める「報酬」に含まれません。一方、出張と関係なく毎月決まって払われる手当は、名前にかかわらず報酬として扱われるのが一般的です。給与扱いになった出張手当は、所得税だけでなく社会保険料の計算にも入ってくる可能性がある、と覚えておきましょう。

出張する側が、出発前と精算のときに見ておきたいこと

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ここまで会社側の目線で見てきましたが、出張する本人にとっても、日当のしくみを知っておくと役立つ場面があります。いくら出るのか分からないまま出発して、あとで「日帰りは対象外だった」と気づくのは悲しいですよね。最後に、受け取る側が確かめておきたいことをまとめます。

規程・精算書・給与明細の3か所で、日当の扱いを見る

最初に見ておきたいのは、自分の会社の旅費規程です。日当が出る条件(距離・宿泊の有無・所要時間など)と、自分の役職区分の金額、宿泊費の上限と精算方法を確認しておくと、出張先でのお金の使い方を計画しやすくなります。宿泊費が上限付きの実費精算なら、上限を超えたホテルを選ぶと差額が自己負担になることもあります。

次に、精算書の書き方です。日当は定額でも、出張の日程や行き先、宿泊の有無を正しく書いておかないと、規程どおりに計算されません。会社が非課税で払うためには出張の記録が必要なので、出張報告書や交通機関の領収書を求められたら、手間でもきちんと出しておくのがお互いのためになります。

そして給与明細です。精算された日当が、課税されない項目として処理されているかを見ておきましょう。もし毎月決まった額の「出張手当」が課税欄に入っているなら、それは実際の出張に連動していない手当として扱われている可能性があります。疑問があれば、経理や総務に聞いてみると安心です。

もう一つ、立て替えの負担も見落としがちです。宿泊費や交通費を自分のカードで払って、あとで精算する会社では、精算の締め日によっては翌月以降の振り込みになることもあります。出張が続く時期は、規程にある精算の期限と振込日も確かめておくと、家計のやりくりで慌てずにすみますよ。

日当は「出張の費用に充てるためのお金」という位置づけです。非課税で受け取れるのは、出張の実態があるからこそなので、記録を残すことが自分の手取りを守ることにもつながりますよ。

領収書の保存方法も、ここ数年で変わっています。2024年1月からは、メールやネット予約サイトで受け取った領収書のように電子で受け取った取引データは、紙に印刷するのではなく電子データのまま保存することが求められるようになりました(電子帳簿保存法の電子取引データの保存)。ネットで予約したホテルや新幹線の領収書は、会社の指定する方法でPDFなどのまま提出できるよう、受け取ったメールを消さずに残しておくと安心です。

日当で足りる?Xで見かけた声と、食費の考え方

Xで「出張 日当」と検索してみると、受け取る側のリアルな声がいろいろ見つかりました。「日当5,000円は助かる」という声がある一方で、「出張に行くと日当以上に食べてしまって赤字」「出張続きでコンビニ中心になり、日当では足りない」といった投稿もありました。物価が上がっていて、コンビニで買い物をすると1,000円をすぐ超える、という話題に重ねている人もいます。

こうした声は個人の感想なので、すべての出張に当てはまるわけではありません。ただ、財務省の調査で国内出張の食事代を別に支給する会社は1割ほどしかなく、多くの会社では日当の中で食事をまかなう形になっています。平均2,621円の日当で朝・昼・夜をすべて外食にすると、地域によっては足りなくなることは十分ありそうです。

ちなみに、食事代を日当とは別に払っている少数派の会社の金額も、調査で分かります。国内出張で食事代を支給している会社の平均は、朝食971円、昼食1,007円、夕食1,305円でした。3食を合わせるとおよそ3,300円になり、日当の平均2,621円より少し多い金額です。日当だけで3食をまかなうとなると、どこかで節約が必要になる計算ですね。

海外出張でも、食事代を別に払う会社は1割に届きません。現地の物価が高い国では、日当の平均5,441円で3食をまかなうのは難しい場面もありそうです。

食費を抑えたいときは、朝食付きの宿泊プランを選べるかどうかを規程で確かめておくのがおすすめです。宿泊費に朝食代が含まれていても上限内なら精算できる会社もありますし、国の制度のように食事付きなら手当を減らす会社もあります。どちらが得かは会社のルール次第なので、予約の前に確認しておきたいところです。

出張の荷物では、軽いマグボトルや折りたたみのエコバッグを持っていくと、飲み物や朝食をスーパーで買うときに便利です。無理に節約しすぎる必要はありませんが、日当の範囲で気持ちよく過ごす工夫を少しずつ見つけていけると、出張の負担が軽くなりますね。

出張の日当で迷ったときの振り返り

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最後に、この記事で見てきた出張の日当のポイントを振り返ります。迷ったときに見返せるよう、相場、制度、税金の3つに分けてまとめました。

相場・制度・税金の要点

相場については、財務省の調査(上場企業551社が回答)で、国内出張の日当の平均は2,621円、海外出張は5,441円でした。国内では「2,000〜2,499円」がいちばん多い価格帯で、支給条件は距離か宿泊の有無で判断する会社が中心です。日当を出さない会社も1割ほどあり、食事代を別に払う会社は少数でした。

制度については、国家公務員の旅費が2025年4月から変わり、日当はなくなって、宿泊を伴う出張に一夜2,400円の宿泊手当を出す形になりました。食事付きの宿泊なら1,600円や800円に減ります。ただし、これは民間企業の非課税の上限を決めたものではありません。

税金については、日当が非課税になるための3つの条件を押さえておきましょう。旅費規程で決めた基準どおりに実際の出張に対して払っていること、役員と社員を通じてバランスの取れた基準であること、同業・同規模の会社と比べて相当な金額であることです。毎月一律の手当や、近所への外出に払う手当は給与として課税されやすくなります。国内出張の日当の通常必要な部分は消費税の仕入税額控除の対象になり、海外出張の分は原則として対象外です。

宿泊料の相場も、あわせて覚えておくと便利です。財務省の調査では、国内の宿泊料を定額または上限付きで決めている会社の平均は10,672円、上限付き実費の会社では11,304円でした。国家公務員の宿泊費基準額(東京都の一般的な職員で一夜21,000円)とは差があるので、ホテル代が高い地域への出張が多い会社は、上限の決め方も見直しの候補になります。数字はいずれも2023年夏時点の調査なので、物価の動きもふまえて読んでくださいね。

金額に「ここまでなら安全」という線はないので、規程を作る側の方は根拠を説明できる金額にしておくこと、出張する側の方は規程と精算書、給与明細で自分の日当の扱いを確かめておくことが大切です。分からないときは、経理担当の方や税理士に早めに相談しておくと安心ですよ。

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この記事を書いた人

出張やワーケーションの移動、宿、仕事道具を調べ、実用的にまとめる編集部です。

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